§5 関数

1_基本的概念

実数の集合Mの任意の数に対して1個の数を対応付ける規則を関数という。Mをこの関数の定義域という。

集合Mの任意の数を表す文字を変数といい、Mをその変数の変域という。Mの数を$x$で表すとき、関数$f$によって$x$に対応ずけられる数を$f(x)$と表す。 $x \in M$であるときの$f(x)$の全体からなる集合Nを$f$の値域という。$y = f(x)$とおけば、$y$はNの変数であり、$y$の値は$x$の値によって一位的に定まる。このとき、$x$を$f$の独立変数、$y$を$f$の従属変数と呼び、また$y$は$x$の関数であるという。

$f(x) = a_0x^n + a_1x^{n-1} + \cdots + a_{n-1}x + a_n$ を多項式あるいは(有理)整関数という。

$f(x)=\frac{P(x)}{Q(x)}(P(x), Q(x)は多項式)$を有理分数関数という。

$P_0(x),P_1(x),\cdots,P_{n-1}(x),P_n(x)$を多項式とするとき、方程式$$P_0(x)y^n+P_1(x)y^{n-1}+\cdots+P_{n-1}(x)y+P_n(x)=0$$において、$x$の値を設定すると、これは$y$のn次方程式であるから$y$は$x$の多価関数になる。この形式の関数を代数関数といい、有理関数は$n=1$の場合の代数関数である。代数関数でない関数を超越関数という。三角関数($\sin x,\cos x,\tan x$)などは超越関数である。

$x_1 < x_2 \Rightarrow f(x_1) \leqq f(x_2)$のときに、その区間で$f(x)$を単調増加であるといい、$f(x_1) < f(x_2)$であるとき$f(x)$は狭義の単調増加であるという。単調減少、狭義の単調減少も同様に定義される。

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