§1 実数の集合

1_基本的概念

ある一定の性質を持つ全体を集合という。その性質を持つ個々のものを集合の元または要素と呼ぶ。集合M,Nの間に以下の演算を定義する。

和集合 M $\cup$ N = {x; x $\in$ M または x $\in$ N}
積集合 M $\cap$ N = {x; x $\in$ M かつ x $\in$ N}
差集合 M – N = {x; x $\in$ M かつ x $\in$ N}

Uを全体集合とするとU -M をMの補集合といい、$M^c$で表す。M $\cap$ $M^C$ はまったく元を持たない。これも1つの集合と考えて空集合とよび、$\phi$で表す。

実数全体からなる集合をRで表す。この解説では、単に集合といえば実数の集合、つまりRの部分集合とする。また単に数といえば実数を意味する。区間を以下に定義する。

(1)閉区間 [a, b] = {x; a $\leqq$ x $\leqq$ b}
(2)開区間 (a, b) = {x; a < x < b}
(3)半開区間 [a, b) = {x; a $\leqq$ x < b}
(4)半開区間 [a, $\infty$) = {x; a $\leqq$ x < $\infty$}
(5)開区間 R = (-$\infty$, $\infty$)

(1),(2),(3)を有限区間、(4),(5)を無限区間と呼ぶ。

開区間 (a – $\epsilon$, a + $\epsilon$) をaの$\epsilon$近傍という。
これは集合 {x; | x – a | < $\epsilon$ } と一致する。

実数の集合は区間とは限らない(実数の集合は有限個の場合があるため)。2つの区間の和集合は必ずしも区間ではない(2つの区間に共通部分がなければ、和集合は間が空いたものになるため)。

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